喜びと悲しみと
今朝のニュースは、対極的な2件が取り上げられていた。
もちろん、喜びはポブデュランのノーベル文学賞受賞。
ほとんどの人が、文学賞を歌手が受賞したことに驚いたと思う。
私も意外だったが、一昔前では考えられなかった快挙。審査員の考え方が柔軟になってきたのだろう。
私がポブデュランを知ったのは、1970年代初期だったと思うが、フォークソング創生期のガロというグループの歌「学生街の喫茶店」の中に彼の名が出てきてから。
その中の一節に「片隅で聞いていたポブデュラン」という歌詞がある。
この頃の我が国のフォークも社会批判や反戦的なものが多かった。
歌詞の内容も、今のような取ってつけたような、または受け狙いのような歌詞ではなく、詩的で意味深いものが多かった。
やはり、新聞に書いているように、そのころの日本のシンガーソングライターという若者に、彼の詩は多大な影響を与えたのは本当だと思う。
井上陽水や吉田拓郎。。。。
私は、ポブデュランのファンではなかったが、それまでのアメリカの音楽と違う、カントリーウエスタンと現代音楽を合わせたような独特の曲調は覚えていた。
とにかく今回の受賞は、多くの音楽関係者にとっても元気づけられた快挙だったと思う。
一方、70年も国王として国民に慕われたタイ国王が亡くなった。
私も、タイは何度か訪れたし、新婚旅行に訪れた国でもあったし、アジアの中でも、内政的な問題は幾度かあったものの、人々は温厚的で友好的、国も平和に発展を続けていた。
その中心が国王であったことは、タイに行くと、行く先々に国王夫妻の写真が大きく掲げられていることでもわかる。
北朝鮮と違い、権力の象徴ではなく、平和の象徴としてである。
北朝鮮と違い、国民が本当に悲しんでいる。
在位70年と言えば、人生そのものだ。
プミポン国王のご冥福を祈るとともに、タイがこれからも変わらず平和な国であることを祈りたい。