鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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経営の指針

   

 例えばスポーツ界で、名選手が名監督になる例はあまりない。なぜなら、王さんやイチローのような希な存在を除いて、殆どの名選手と呼ばれる連中は、元々、体格や運動能力に恵まれて、花形選手として育ったために、上手くなるための努力の方法や、挫折した時の立ち直り、ハンディを克服する方法などを知らないし、人気選手ほど、本人が例えば野球なら野球することしか知らない場合が多い。
 スポーツでも最後は、精神面が大きく左右する。私のゴルフもそうだ!!
それがわからないまま、成績が良くても指導者として認められないと、清原のようなことが起きる。

経営にも同じことが言える。
 昔は、丁稚奉公から身を起こして、苦労しながら会社を興して、名経営者と称えられた人たちがいた。
松下幸之助、本田雄一郎。。。
 今、成功者として有名な経営者は、少し違う。
ソフトバンク、ユニクロ、楽天、その他、国内外のIT企業やゲーム会社の経営者など。彼らはその時のニーズを捉えたり時流に合わせたアイデアやひらめきによって、極早い速度で大企業を作り上げた。
 前者との大きな違いは、彼らはモノづくりをしていないと言うことだ。ゲームの世界に近い。
一概には言えないが、物作りによって人は育てられるというが、そのようなアイデアやゲームソフトの世界では、競争に追われて、人格というものは育てにくいのではないだろうか。
 食堂や理容業のように、直接の接客サービスによる喜びを共有することもない。
そんな中で、株式上場により、大きな資金を得たソフトバンクや楽天が野球に進出したがったのは、理解できるような気がする。

 経営者の違いの一つに、経営理念と言うものがある。
昔の経営者は、自分が冷や飯食っても、社員を路頭に迷わせない、社員の家族を守るというような信念があった。しかし、現代では簡単に会社を潰すし、売却もする。
 社員の待遇を後回しに、経営者や資本家がその成果を搾取する。つまり、欧米式の考え方や経営に変わってきた。
だから、今、成功している経営者をお手本にすることがいいことかどうか自分の信念に合わせて考える必要がある。

 前にトップの資質について書いたような気がするが、とにかく、自分一人でやっている時は問題ないが、人を雇った時点から大きな責任が発生するという自覚は必要だ。
 その自覚がないと、逆に何でもやれて大きくなるかもしれないが、長続きはしない。歴史がそう言っている。
今、花形となっている会社は、まだ出来て30年も経っていないのだ。
 花形企業を見るだけでなく、地味でも100年企業と言われる企業を勉強することも大事かも。
 

 - 信念, 経営

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