鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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発つ鳥跡を濁さず

   

 「発つ鳥跡を濁さず」という諺がある。
人として、最も重んずべきことの一つだと思う。
 この言葉は、いろんな意味にとれるし、当てはまる。

例えば、一番よく使われるのが、山登りや遠足などの後に、散らかさずきちんと片づけて帰ること。
 しかし、身近にも沢山ある。たとえば、入浴で石鹸やシャンプーを使った後は、床を綺麗に流しておく。そうしないと後に入る人が滑る恐れある。
 会社を去る時は、後の人が困らないように整理や伝達をきちんとしていくこと。
特に経営者は、辞めた後に後継者や会社が困らないようにしておくこと。

 よくある話だが、銀行の支店長などが、自分の在任中の成績を上げるために、無茶な営業や貸し付けをしたために、後任の支店長やその店が苦労したり窮地に陥るなどだ。
 会社でも、過去の経営者の違法粉飾などで、その後に大変なことになった話は少なくない。
住宅もそうだ。借家を引っ越した跡が、大変な状態になっていて、大家さんや保証人、家族が大きな負担を強いられるケースもある。後に入る人のことを、全く考えていないのだろう。
 
 大なり小なり、これらに共通することは、発つ鳥の信用と思いやりという人間性に尽きる。
人は、信用と思いやりがあれば、多少出来が悪くても、身体が不自由でも、この世界でみんなと共生できる。
 しかし、発ってしまえば、後の人たち、後の土地、後の会社はどうでもいいと思っていても、そういう事をする人は、回りまわって、いつかは本性がばれて、孤独な人生を送ることになる。
 ただ、人間性というのは、もちろん本性もあるが、このような片づけなどの習慣的なものは、教育や躾、そして自分の気づきで直せるものだ。直せれば、人間性も変わる。
 だからこそ、明日からでも、トイレを汚したら綺麗にするよう心がけよう。
 髪を説いて、髪の毛が落ちたら片づけておこう。
 学校の机や教室は大事に使おう。
 大きな体力も、お金も要らない、ちょっとした気持ちの問題だから。
 
 

 - 信念, 社会

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