トップの資質
近年、サッカーやラクビー、もちろん野球もそうだが、監督やリーダーの指導力や才覚が重視されるようになった。
どんなに優秀な選手がいても、団体競技の場合、それを纏める指導者がいないと力を発揮できないし、どんなに優れた素質をもっていても、それを引き出したり、育てたりする指導者がいないと伸びない。
場合によっては、落ちこぼれだって、立派な指導者に出会って化ける場合もある。
良くあるのが、高校野球のピッチャー交代のタイミングや、プロの新人の使い方も指導者の判断力が問われる場面だ。
先日のあるスポーツOBの講演で、いい指導者の思い出は、怒られたことばかりと言っていたが、案外、みんなそうではなかろうか。自分に置き換えても、我が子を叱るのは、やはり我が子を愛し、将来は人の道に反しない真っ当な人間になって、幸せになって欲しいからであり、好きで体罰を与えたりする親はいない。いなかった。
私自身、先生に教室の前から最後列までビンタされたり、叩かれて奥歯が取れたこともあったが、いまでも友人と笑い話になるいい思い出だ。
ただ昨今、体罰として非難されているものは、子供の幸せを願ってではないものが多いようだが、今でも、それが特殊な事例だと思いたい。
このリーダーの資質や指導力は、スポーツだけではなく、会社でも同じ事。
このように混沌とした時代には、いよいよ、リーダーの資質が会社を左右することになる。
私が思うリーダーの条件
1 まず、自分に厳しく、部下に思いやりを持てること。(部下は見えなくても、部下はトップを見ている。)
2 財務や経理、原価などの分析能力があること。(身の丈以上の贅沢や過剰投資が会社を危うくする。)
3 見栄を張らずとも、周りが認める人であること。(高級車や高いスーツは中身より高く見られる。)
4 自分に不安があっても、周りに安心感を与えることのできる人。(明るさは必須条件。)
5 相手の為に叱れる人。(相手を尊敬できれば、叱られる相手もちゃんとわかる。)
6 思想や理念がブレない人。(時と場合や相手によって変わると信頼は無くなる。)
7 自分の生活管理・健康管理が出来る人。(体力がないと何もできないし、精神的にも弱くなる。)
8 約束と節度を守れる人。(トップで無くても当然の事)
9 他人の為に、一肌脱げる人。(これが無いと人が付いて来ない。)
10 家庭を大事にする人。(愛人がいても、家庭を大事にできれば、ギリギリセーフ)(笑)
これらは、全て信頼される人であるかどうかということだ。
11 最後に、判断力と決断力と持続力は、トップとして当然!!
このうちのいずれかが、亡くなった時はトップの交代時期だと思っている。
恐らく、体力と持続力が最初に来ると思う。そろそろかな。