鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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甘利氏辞任

   

 TPP問題という難しい問題を任され、男を上げつつあった甘利経済再生大臣が、週刊誌による金銭に纏わる問題発覚で辞任に追い込まれた。
 政治の世界は、魔物が住んでいる。出る釘は打たれるといわれるが、今回の内容もそのような陰謀説が囁かれる。

 確かに、一般庶民が公的問題を抱えた時に、自分レベルで解決できないと思えば、その地区の区長や、市議、もっと大きな課題になれば、県会議員や国会議員に相談することは当たり前の事で、それ自体が悪い事ではない。
 もちろん、議員には、県や国の運営を託すわけだが、地域のことなども解決してもらいたい、もらえるような人をと思って選ぶわけだ。
 お願い事や相談をして、それが解決すれば、当然お礼をするのは当たり前のことなのだが、その相談ごとに金が絡むと、簡単ではない。

 今回は、建設会社が公的機関から補償金を受け取ったことに関して、それに関わって謝金を受け取ったとすれば、当然、国会議員の職務違反となるし、その補償金の金額の決定に全く関係がないと証明できれば、今回のお金は政治資金として受領したと言えるかもしれないが、どう見ても、それは難しい。
 もう一つは、今回のやり取りが録音されたり、時期的に微妙な時期に暴露されたりしていること。
まさか、野党政治家が仕組んだり、甘利氏に遺恨を持つ者の罠とは思いたくないが、そんな臭いはしないでもない。
 秘書が一枚絡んでいるなどと思ったら、秘書も雇えない。だから身内を雇うのかも知れないが。

 とにかく、こういう問題が起きて、国会の審議が滞ったり、我が国の恥を世界に知らしめたりすることが再三あるが、本人が悪いのは当然のことながら、週刊誌も、野党議員も国益と言うものを全く無視している愚か者の行動としか思えない。
 今回の場合も、当然、追及して辞職や辞任に追い込むにしても、今はTPPが最終段階に入っており、経済も原油絡みの海外不安で大変重要な時に、政治が停滞することは、国民にとって決してプラスではない。
 甘利氏は、政治面ではそれなりに頑張って成果を出しつつあるのだから、せめて、TPPが妥結し、経済不安が払拭される1~2か月待って、公表なり、追及なりしてくれれば、国益も保たれて、追及する目的も達せられるではないか。

 しかし、そんな理屈は、週刊誌にも、何でも反対党や追及一辺倒の野党にも通用しない。
週刊誌が売れればいい、与党を窮地に追い込めば、国や国民の利益何てどうでもいい世界だ。
 武士の情けなんて、遠い遠い昔の話だ。

 - 政治経済, 社会

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