鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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台風15号

   

 ここ数年、太平洋で発生した台風は、お決まりのコースで、沖縄を通って九州に近づくが、ほとんど鹿児島から東に折れて本州の南海上を通過するか、悪くても本州に抜けていた。
 しかし、今回は、日本海側の高気圧の影響で、鹿児島から長崎方面に抜けるコースが予想されている。
昔は、殆どがこのコースだった。毎年、台風が来ると、当地福岡県南部は相当な被害が出ていた。
 屋根瓦が吹き飛び、梨や柿、ぶどうなどの農産物は落ちてしまう。
それが、いつからか、四国や南紀には悪いが、そちらを通って、ここ10年以上長崎・佐賀を直撃することはなかった。
 台風は、中心の東側が風速が強く、西側は嘘のように弱くなる。

 それが、今回の予想では、丁度台風の目の東側で、最も風が強い地域に入ってしまう。
今朝から、役員で話し合って、急きょ明日を臨時休業として、各方面に通知や手配をするよう指示した。
 入荷や配送の変更、原材料の延期など、休業となると大変だが、何よりも人命には代えがたい。
決断は、早すぎてもいけない場合もあるが、遅れるともっと悪い事態を起こす。
 1日、休業すると数百万、時期によっては1千万に近い生産額の減となるが、通勤途中で被害に会ったり、業務中に被害に会って人命に関わるようなことがあれば、それは天災ではなく、それを予想できたのに防がなかった人災になる。
 物は、1日遅れでまた作れるが、人の命や身体は、また作るというわけにはいかない。

 「備えあれば、憂いなし」で、案外備えをして休業までしたら、大したことはなかったという場合も多い。
しかし、それはそれでいい。逆の場合は後悔が後を引く。
 それにしても、台風の度に思い知らされるのは、人間の力は所詮自然の力には及ばないということ。
及んでは、いけないのかも知れない。

 - 信念, 経営, 雑記

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