697 何でん関電
2019/10/11
この頃のニュースの傾向は、一度に各局が報道して、それも同じニュースを1日中流すから、何となく、その騒ぎが収まると、みんな無関心になってしまう。
今回の関西電力の不正問題。公務員なら完全に汚職。贈収賄事件だ。これが民間だと、会社の損得問題が重視され、刑事法上の罰則が無く、まだ、決まった訳ではないが、あくまでも会社内での処罰で終わる。そうなると社長以下重役の問題だから、まあまあで済まされる可能性が大きい。額が1億2億と半端じゃない。
一般企業なら、会社内の使い込みや収賄などは、確かに会社で片づける問題かもしれない。もちろん会社が損害を被れば、その会社の株主訴訟などを受ける可能性はある。中小企業の多くは、経営者が主力株主という場合が多いので、それは少ない。それより中小企業の経営者は、見方を替えれば、多くが自分の会社だし、愛社精神が強いから、自分で損害を与えるようなことはしない。
逆に、関電のように大きな企業になると、その幹部は会社のことより自分の地位や利益の方を頑張る人が多くなる。今回のように、多少の金額では、問題にならない大組織になると、自分の息のかかった業者に必要以上に儲けさせて、いろんなルートで個人に還流させる。それを幹部同士や部下が黙認し合えば、途端に会社は一部の重役連中の食い物になってしまう。これを寄生重役と言う。
今回のように電力会社となると、国営企業ではないが、一般企業とは少し違う。なぜならば、一般企業は、小売価格を決めるのに電気料のような固定価格は決められない。自分たちで努力して原価を抑え、競争しても受け入れられる価格を提示していく。もちろん、出来るだけコストを抑えて。 しかし、電気量はこれだけコストがかかりますと言って、国の認可を得れば、文句なしに、その価格で買ってもらえる仕組み。経営が上手く行かなければ、国にお願いして値上げしてもらうだけ。だからその不倒産企業に幹部があぐらをかく。中国では、一時、こんな国営企業や幹部が横行して、経済を駄目にしてしまった。
今回の場合、誰が考えても、業者が利益なしにお金を配るわけがない。コスト以上の請負金をもらうから、その一部を個人に差し出しても成り立つわけだ。そんなことは子供でも分かる。貰った本人も分かる。そうであれば、関電は、必要以上にコストを増やして、それをその地域の皆さんからの電気料金に余分に上乗せして徴収していることになる。証拠がないと言うが、お金の授受だけで十分な証拠になるだろう。だれが、おどされて仕方なく1億2億を受け取る。受け取りたくない疑惑な大金を使うか。関電の一般社員が満期勤めて、そんな退職金を貰うのか。一代で会社を築いた功労者が、会社に留保金が十分あって、正当に受け取る分には、会社のお金を功労金として貰って誰も文句は言わないだろう。しかし、自分たちが汗をかいたわけでもない、会社に残るべきみんなの金を、分からなきゃいいじゃないと、何でん関電やっていいものじゃない。
この事件は、簡単に済ませてはいけない、半公的企業の今後に影響する問題だ。警察が出来ないなら、地域の電力消費者の訴訟や、株主訴訟、社内の正義による倫理委員会、監督官庁の指導も徹底すべきだし、監督官庁の責任も問われていい。それより関電事態の自浄能力や体質が問われている問題だ。
私は、こういうのが一番嫌いだ!!
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