647 10連休
あと5日で平成が終わり、令和の時代が始まる。あと1日で、日本暦初の10連休が始まる。我が社は振り替え休日を設け、30日からの3日間は稼働する。生鮮物の加工業は10日連続の休みは致命傷になるので、休みを希望する人は承認して、出勤できる人だけの人数でやれるように計画した。元号が令和に変わっても、私たちの生活に何ら影響するわけではないが、この10連休は悲喜こもごも、いろんな分野に大きな影響が及ぼしそうだ。
まず、喜ぶのは学生と学校の先生、公務員。あまり仕事がない商社マン(笑)など、一部の分野で、全体的には、あまり評判は良くない。
なぜ、せっかく10日も纏めて休めるのに、みんな喜べないかというと、まず、休める人と休めない人が出て、それが子供や家庭の差に繋がる。また、今の日本でみんなが一斉に休んで出かけようとすると、旅費も宿泊費も普段の5割以上も割高になり、その上、人気の場所は混みあって、逆に疲労困憊、休暇が休暇にならない。子供が学校を10日も休んで家にいる。夏休みのような長期間なら出かけるのにも時期や場所の選択の余地があるが、その短期間に集中するとなると話は別。お母さん達は戸惑うだろう。
まず、政府が分かっているか知らないが、絶対休めない人達がいる。人が休む時に働くホテルなどの宿泊施設。病院や介護施設。観光地の土産店。デパート、スーパー、コンビニの店員。ガソリンスタンド。生き物を飼っている畜産や水産業。それに野菜農家や製茶関係など、この時期休めば取り戻せないという季節的産業もある。隣の公務員や商社などの家庭は家族連れで海外に遊びに行けても、休めない家庭の子供たちは、後でその話を聞くだけ。
多様な生き方、働き方として進めてきた結果、アルバイトなどの時給や日給で働く人は、その分の収入が減る、今回は月の3分の1にあたる訳だ。
運送業は動かなくなる。既に混乱が起きているように、配送プラットホームは、連休明けの予約分で満杯となっており、連休明けの商売に大きな悪影響を及ぼす。食材や物が届かず開店や営業が出来ないところも出てくるだろう。苦情も多発する。医療関係の荷物などが届かなければ深刻。魚市場はどうなるのか。
天皇誕生日もいろんな記念日も大事。長期休暇も必要だが、もっと大事なのは国民の生活。そのためにどうすればベター・ベストかをもっと考えて工夫をしてほしい。休みは企業内で交代制で取るのが、平日に旅行が出来て、一番いいのだが、問題は学校に通っている子供の問題が残る。結局は学校教育制度にも関わってくる。
働き方改革と学び方改革を同時にやらないと解決しないのだ。
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