617 労働人口・労働時間
今日のブログは、労働問題の勉強。
何度か書いているが、今の日本で問題になっているのが、少子高齢化による労働力の減少。
実際、我が国の労働人口と言われる、労働に従事している人口は、1995年の6660万人から、昨年の統計で6550万人、これが2030年に6200万人を切るのは確定している。つまり、35年間で460万人減るということ。
単純に言えば、100人規模の会社であれば、4万6千社が、人手不足で稼働できない。実際は、人手不足と言うことで考えれば、その3~4倍の会社が成り立たなくなるということ。
加えて、労働人数だけで済まない問題がある。それは、労働時間の減少。
日本は、海外から働き過ぎだと言われ、政府がやっきになって、労働時間短縮を続けている。
平成10年から20年の10年統計で、年間約100時間短縮されているが、おそらくそれから現在までの8年間で、更に労働時間が100時間は減少しているはず。
そうすると、労働人口に換算すると460万人が、更に1割ほど不足することになる。
政府は、労働時間の短縮だけをやって、少子化の傾向が出ても、これと言って対策を打って来なかった。
それで、今になって人手不足が起きたと言って、慌てて外国から受け入れなければならなくなった。
当然、外国人の受け入れには手続きが伴う。それだけでは間に合わないはずだから、各企業も、機械化や省力化に努めている。
企業が省力化を進めて、全企業平均1割減らせば、約600万人。10年後には外国人も増えているので、人余りが発生する可能性は十分ある。
だから、安易に永住政策を取らないで、実習生制度の改善の方がいいと思っている。
調べていて、面白い統計があった。
世界の総労働時間を見ると、トップはメキシコやコスタリカ、アメリカや西欧も上位。韓国もナンバー3で、日本はずっと後の27位。
ところが、男性1人当たりの労働時間は、日本が1位。
どういうことかと言うと、日本は短時間労働者、つまりパートなどが多いため、総労働時間では少なくなると言う原理のようだ。
確かに、日本では神代の昔から、男が外で働き、女性は家事子育てという慣習が続いた。だから戦後も、男性は企業戦士として夜遅くまで働き、奥さんは家庭を守ったり、パートに行く程度という型が日本の事情。
外国は結構、女性が男性と変わらないようにフルタイムで働いている。
だからと言って、日本のシステムが悪いと言うこともないだろう。
それを、政府は、とにかく女性がもっと頑張って、欧米の様にしなさいと言っているわけだ。
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