鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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570 貯めるか使うか。

      2018/11/21

 今朝のニュースは、何といっても、日産を再建したカリスマ経営者、と思っていたカルロス
ゴーンさんの逮捕。
 晴天の霹靂とは、このことだろう。
人間は、どんな聖人君子でも、金に塗れると、金欲に埋もれてしまうのだろうか。
よくドラマなどで見るように、金塊に目がくらみ、仲間を裏切ってしまうとか。
 経営者の中でも、英雄視されていただけに、今回の事件で失望した人も多いだろう。
他のカリスマ経営者の顔が浮かんだ人もいるかもしれない。

 私は、勘違いでなければ、同じように会社を再建して、社長になった人間だが、会社に金も無いし、自分の生活費と、時々趣味の旅行やゴルフができて、時々美味しい外食が出来て、退職後も不安なく過ごしていくだけの退職金や年金があれば、それ以上のお金は必要ないと思っている。
後は、社員と会社に還元しておけば、辞めた後の憂いも無い。
 変に、お金が残っていると、後々の家族に問題を残す。よくある話だ。

 あれだけの大企業を再建したのだから、ゴーンさんが、それ相応の報酬を貰っても、当然だと思うし、社員も、それで自分たちの給料が増えて、安心できれば、異存はないはず。
 しかし。問題は、社員の首切りや、経費削減を強行して、その裏で、内緒で私腹を肥やしていたということ。それも、元々年間10億も受け取っていたのに、更に違法に10億も取っており腹心の部下もグルでやっていたという、会社も世間をも裏切り行為。
 やはり、金はいくらあっても足りなくなるのだろうか。
首切りや経費削減をすれば、会社は誰でも再建できる。しかし、長年一緒にやってきた人間は人情があるから出来ない。
 外からきた人間は、それを考えずに出来る。それが日産の再建だった。

 今回は、ゴーンさんが主題じゃない。
先に貯めるか、使うかの問題。
 例えば、車を買う。家を建てるとする。その場合、人には二通りのケースが考えられる。
まず、お金を貯めてから買うと言う人。
もうひとつが、借金してでも、買ってから返済していくと言う人。

 10年かかって、お金を貯めて家を買ったとする。確かに後の返済は無く、気持ちは楽かもしれないが、その10年は、新築の自分の家に住むという楽しみは味わえない。
 貯め始めたのが30歳なら、子供と一緒の時間を、その家で過ごせない、狭いアパート暮らしになるわけだ。金を貯めて建てた時は、子供は巣立っているかも知れない。
 金を借ると、利息は付くが、10年後には1割程度の物価上昇はしているはず。
旅行でも、同じこと、金を貯めてから行こうと思っていると、いつの間にか年を取って、当時の行きたい所にも行けなくなるかもしれない。
 買いたかった素敵な服も、着れない歳になっているかも。

 工場でも同じこと。その設備をすることによって、能率が上がったり、品質が良くなったりすることが分かっているのなら、出来るなら借金しても早くやった方がいい。
 その10年の投資効果で、金利も、上手く行けば、投資額だって取り返すかもしれない。
もちろん、借金して、家を買うにも、設備をするにも、計画は大事。
 大事以上に、それがなければ破綻する。

 銀行員じゃないので、借金を勧めるつもりはないが、今やるべきだと思ったことは、思い切ってやることは大事だと思う。その代わり、買ったり行ったりした後の我慢ができなくてはならない。
 しかし、その体験や経験、感動は、後で買おうとしても買えないかもしれないのだ。
我が家も、来年初めに、ローンが終わる。長かったけど、お陰で子供たちも、その家で育ったし、趣味の庭作りもできた。周りを気にせずに、よくある近所付き合いのストレスも溜まらなかった。
 車のローンも終わった。愛車レクサスも、まだまだ快調に走ってくれる。
ローンと一緒に、そろそろ、人間も終わりに近づいている。笑

 

 - 信念, 社会, 経営

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