532 台風のしくみ
今年は、日本に来る台風の発生が多い。
我々の若い頃は、台風は9月と決まっていたが、今は8月の方が多いくらい。
北海道に台風被害が発生することなどなかった。
あんなに酔っ払いのような蛇行する台風もなかった。
年々、発生するのが早くなっているようだが、これも含めて地球温暖化の影響だろうか。
台風が、熱帯低気圧から発達して出来ることは分かっているが、そのしくみを説明しろとなると、あまり自信はない。
ただ、民間の天気予報で、このところよく説明してくれるので、聞きかじった限りだが、大きく外れてはいないと思う。こどもに教えるのには役に立てると思う。
まず、熱帯低気圧というのは、南方の温かい海で、海面が暖められ、水蒸気が発生して上昇すると、その周りの気温より暖かいため、そこに向かって冷たい大気が流れ込む。また、その部分は、周囲より空気が暖かく気圧が低いために、低気圧になり、益々流れ込みが強くなる。 海面から上昇した水蒸気は上空で冷やされて水滴となり、雲が出来る。同時に流れ込む空気によって渦ができる。
大気が巻き込まれながら、雲が発生して成長して、その気流の速度が風速17メートルを超えると、熱帯低気圧が台風と呼ばれるようになる。
台風の目がはっきりするほど勢力が強いと言われるが、例えば、水をかき混ぜて渦を作る時早く回すほど、渦の中心部の穴が深く、きれいに出来るのと同じで、台風も、その渦の勢いが強いほど、きれいに見えると言うことだろう。
台風が、赤道近くから日本の方に、上がってきたり、気流が反時計回りに渦を巻くのは地球の自転のせいらしい。
台風は、右側から低気圧に引き込まれるように気流が流れるので、台風の目の右側が風の勢いが強く、左側になると、その風速は半分以下になるため、自分の住んでいる場所が、台風の通過する右側か左側かで、被害の明暗が大きく分かれる。
例えば、真上を通過した場合は、意外なほど台風を感じないことが多い。
また、海水が高温で、水蒸気が昇り続けると台風は発達し、北の方の、海水温の低い地域に達すると終息する。同じ理屈で、上陸すると水蒸気の供給が無くなり、衰える。
海水温が低かったり、上陸しても、すぐに終息しないのは、低気圧の渦が出来て、中心に向かって流れ込むシステムが残っているためで、強い台風の場合は、水蒸気の供給が止まっても1日~2日は続くために、西日本に上陸したものが北海道にまで達することもある。
台風の功罪
まず、台風と言えば、暴風で家屋を壊したり、停電を起こす。暴風雨となれば水害や沿海部には塩害を起こす。
また、海のレジャーや漁業が出来なくなったり、通勤に支障が出たり、楽しみにしていた旅行が行けなくなる。
私も1度、海外旅行を取りやめたことがある。
ただ、結果的な功の部分もある。まず、台風は日本近海の海をかき混ぜ、水温を下げる。
それによって、涼しくなったり、近海の魚が戻ってくる。
夏場に水が少ない時、纏まった雨を持ってくる。ただ、過ぎたるは何とかだが。
台風発生防止策
1 海の水を抜いてしまう、または被覆する
2 南極の氷を太平洋に持って行く
3 地球の自転方向を変える
4 日本に高気圧ガールを集める
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