524 翁長知事逝く
沖縄県の翁長知事が亡くなった。
戦後の米国支配から復帰したが、沖縄だけに、いつまでも米軍基地として使用させていることに対して、県民の意思として、県内移転を反対してきた知事だった。
時として、頑なに見えたこともあり、周囲からは、先に進むためには妥協も必要だという声や、米軍基地があるからこそ、国の手厚い支援があり、米軍基地関連の物的、人的需要なども県経済の重きを締めていることもあり、知事としての苦悩も多かっただろうことは察して余る。
ただ、収賄や忖度など不祥事極まりない、今の政治の有様をみると、国民からは、真面目で、県民の代表として仕事を全うしてきた清廉な政治家という印象を受けただろう。
先日のブログに書いたように、すい臓がんというものは、癌の中でも最悪で、分かった時は遅いと言われている。
最後は、苦労と病気のせいか、同じ歳なのに、年齢以上に老けて見えたが、それがこれまでの苦労の証でもあり、最後は政府と戦うために、気合で頑張っておられたのだろう。
沖縄は、元々、琉球王国という独立した国だったのが、大国の中国に半支配下に置かれ、その後、薩摩に統合され、更には太平洋戦争の犠牲地となり、米国占領の後、止む無く日本に復帰したものの、戦争と言えども県民の多くを殺害された米軍の基地を、その後も押し付けられている。しかも本土のどこの県も、沖縄の代替を受け入れない。
県民も、今の立場や仕事によって、考えは微妙に異なると思うが、戦時から生きてきた人々は、間違いなく、そんな日本に対して腹立たしい気持ちがあると思うし、あって当然だと思う。
元々の、人の好い琉球人気質があったからこそ、その歴史を踏まえた上で、日本というものを受け入れてこれたのだと思う。
私は、無責任かも知れないが、そんな沖縄が大好きだ。
さて、いよいよ、明後日から盆休み。
5連休が一番多いかと思うが、この猛暑では、出かけるのもしんどい。
田舎や本家などは、家族が帰ってきたりして、休みも休みにならない。
まあ、仕事のことを考えないで過ごせるだけ、いいのかも知れない。
田舎にも、久しぶりに、子供たちの声や姿が戻ってくる。
子供たちも、ひと夏の思い出を作って、また都会に帰っていく。
関連記事
- PREV
- 533 言葉あそび
- NEXT
- 525 読者の皆さんへ