カタルーニャ スペイン
よく、映画などにも出てくるスペインのカタルーニャ地方。
地中海に面した温暖な気候で、緑の田園とひまわりのイメージを持っていたが、大きな経済都市に成長しているらしい。
そのカタルーニャ州が何とスペインから独立する運動を起こしている。
その理由は、カタルーニャに国内外から企業が集まり、経済発展したことで、州として多額の税金を納めているのに、その税金の多くが他の州のために使われているのが不満だと言う。
もちろん、スペイン国家統合以前の州としての言葉や風習を持っていたことも訴えているようだが。
これを、日本に例えるなら、東京が日本から独立するようなもの。
日本に限らず、どの国でも、企業が集中したり、経済が潤っている都市が独立したら、他の地方は成り立たない。国の崩壊に繋がるのは目に見えている。
東京都とカタルーニャの違いは、東京は地方から出てきた人たちが作ったといってもいいくらい、地方出身者が多いため、東京だけが良ければとは考えないが、カタルーニャは、元々その州の人で構成されているため、他の国内外から、勝手に企業や工場が進出してきたというところだろう。
東京の人も、その内東京都民になってしまうと、そういう不満も出るかも知れないが、国と言うのは、どうしても都市部と地方に分かれ、都市でも地域的に豊かな都市と、独自では赤字となる、つまり地方交付税でやり繰りする都市もある。
それを国全体で運営していく。それが国の姿だ。
カタルーニャの考え方は、正に国家と言うものを否定してしまうもので、これを許容してしまったら、スペインだけでなく、全世界が伝染病の様に混乱に陥ると思う。
極端な言い方をすれば、家庭において、親父が仕事に行って稼いだ金は、自分でいいように使い、家事をしたり、働けない子供は飢えても構わないと言っているようなもの。
カタルーニャ独立を先導している人は、イギリスのEU離脱と同じで、その場合のマイナス面
を十分わかっているのだろうか。
わが国は、東京や大阪が、損する思いを和らげるために、面白い制度を採用した。
ふるさと納税制度。ただ、これも、地方から大都市へ集中しているという日本独特の構図があるから、みんなが納得しているのだと思う。