佐田の山の死
今の若い人は殆ど知らないと思うが、戦後の高度成長期の相撲人気の時代、巨人大鵬卵焼きと言われるほど人気のあった、盛期の横綱大鵬と柏戸の時代。
もう一人の横綱が佐田の山だった。
人の運というものは、相撲の世界にもある。
自分が活躍する時代に、特別に強い横綱がいるといないでは、人気も優勝するチャンスも大きく違ってくる。誰もいなければ一人で何連勝もできるが、たまたま強い相撲取りが集まっていれば、それは難しい。
相撲に限ったことではなく、陸上でも水泳でも、歌手や映画の世界、政治の世界でも共通することかもしれない。
今は昔の戦国時代も、信長と秀吉と家康の生きる時代が違っていたら、歴史が変わっていたことだろう。
佐田の山は、そんな2強の中で頑張った横綱で、時代が違ったら、もっと人気が出ていたかもしれないが、人格的にも優れており、後に相撲協会の理事長を務めた。
現代では、あまり知られていない横綱だが、相撲ファンにとっては英雄なのだ。