曖昧な年齢
中間管理職と言われるのが、係長より偉く、役員または部長よりは下級職の課長クラス。
課長以上は、労働基準法では使用人の立場なのだが、上には部長や常務、専務がいて、残業手当はつかないのに、結構つらい立場の管理職。
使っているのか、使われているのか曖昧な立場だ。
年齢で、70歳と言うと老人と言っても差し支えないと思うのだが、60歳というと、今の時代、老人とは言い難い。65歳というともっと微妙な年齢となる。
昔は、60歳ともなると完全におじいさんと思われていた。しかし、生活環境や食の変化によって、心身が若返り、おまけに、もっと働きなさいという時代になった。
気持ちも身体も若いのなら、退職して何もしないで持て余すより、仕事に励んだ方がいい。
国も助かる、自分も健康、奥様喜ぶ、三方よし!笑
ただ、今、我々の経済団体で時々問題になるのが、役職移譲の問題。
元気だからと、いつまでも役職を続けられると、次の世代の連中が、役職を経験するチャンスを逃してしまう。
就任した時点では、一定期間で次の世代にバトンタッチしようという常識ある気持ちを持っていても、歳をとると、経済界も政界も、肩書や名誉がくっついてくるので、なかなか辞めたくなくなるらしい。
特に業種によっては、その肩書が商売に優位に働く場合もある。また、その役職を離れると、自分の存在感が無くなったり、忘れられる恐怖感があるようだ。
会社もそうだが、団体職にしても、確かにトップに就いた人は、それだけの実力もあるし、まだまだやれると言う気持ちもあると思うが、だからこそ、そういう状態の時に、後継者や後進を育てて移譲することが、その立場になった人の本当の責任ではないだろうか。
年齢で片づけるものではないが、それでも私は、60歳で決断、65歳は意思表示の時、それから2~3年間で交代、後退から2~3年が見届け期間、70歳は表舞台から勇退。
これを間違うと、「やっとか」と言われて退場ということになりかねない。
後継者や後進を信頼できないのは自分を信頼できないのと同じことだろう。