鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

同一賃金

   

 同一賃金という言葉をよく耳にするようになった。
それに、残業時間の抑制。
 なんだか、共産主義国家の話かという錯覚を起こす。
過去、殆どの共産国は崩壊した。社会主義国家は残っているが、昔と違い、基本資本主義を取り入れている。なぜ、崩壊したかと言えば、みんな同じ賃金で、働く意欲、向学心を失くして労働生産性が落ち、国が成り立たなくなった。
 みんな平等と言えば聞こえはいい。
 働かない時間を多くして、ゆとりある生活と言えば聞こえはいい。
それで、みんなが豊かになって、会社や国が成り立てば、こんなに目出たいことはない。

 しかし、今の日本を作り上げ、勤勉と言われる日本人を育んだのは何だったのか。
頑張れば、偉くなって給料も上がり、家庭を幸せにできるという思い。
 戦後、一生懸命頑張って、物を作り、農地を耕し、物を運び、遅くまで営業して、日本の強い経済を作ってきた。みんな家族の為。そういう目的があったから、それを嫌だという人はいなかった。

 会社でも、よくあることだが、お金が無くて大変な時は、みんな頑張って我慢もして、会社を回復させてきたが、ちょっと楽になって、厳しい時代をしらない世代になると、「そこまでしなくても」「もっと楽しく」「使うところには使おう」「人が大事」というようになり、油断が、会社を再び窮地に追い込む事例が少なくない。

 もちろん、新聞に出たような、本人が望まない極端な残業を無理に強いられたり、そういう境地に追い込んだりするような事例は改善しなければならないが、多くは会社の体質。経営者や幹部の資質の問題だ。
 弱い立場の者に対する優しさや、社員に対する責任感の欠如。

 学生の頃、一生懸命頑張って勉強した人、そのころ、後のことは考えずに遊びまくっていた人。会社で一生懸命努力した人、人の半分も仕事をしない人。その人の責任に無関係な障害などを除いて、頑張りの度合いで給与や処遇が変わるのは当然。
 会社でも、やはりみんなが頑張っている会社が発展し、頑張っている農家が収入が増えるのは当然。
 間に合わない仕事は、残業して間に合わせることもある。季節によって仕事が集中する業種もある。
 高校大学一筋で、世間を知らない役人が、氷山の一角を見て、いつものように何でも一律に決められると、逆に困る人も多いのだ。

 - 政治経済, 社会, 経営

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