鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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過当競争

      2015/04/01

下等競争?
今、振り返ってみると、私の町にも、数多くの商店があった。
魚屋さん、駄菓子屋さん、プラモデルを扱っている店、洋服屋さん、仕立て屋さんもあった。
全部とは言わないが、そのほとんどが消えた。
原因は、大型スーパーの進出。
確かに物も多くて安いから、車の普及とともに客はそちらに流れてしまう。小さな商店の跡継ぎは会社に就職して、やがて店は消えた。
それまでは、時代の流れ。一方では庶民に便利になったのだから仕方がない。

問題は、それからだ。
あるスーパーが進出してくると、すぐ傍に別の系列のスーパーができる。また出来る。
紳士服チェーン、電気商品チェーンしかり。新たに道ができると、建つわ建つわ、あっと言う間に大型店が建ち並ぶ。
 結局は、売上至上主義・シェア占有主義で、価格を下げあって過当競争を繰り広げる。
それで一番迷惑するのは、そこに供給している問屋やメーカー。小売サイドの勝手な低価格競争のために、正当なコストが商品に転化できず、苦しんでいる。
 抜け出したいが、それまでの経緯で、どんどんその大型チェーンに納品を増やしてきたため、赤字とわかっていても引くに引けない。
結局は、大型同士も過当競争のために立ち行かなくなり撤退し、納入業者はやもすれば潰れていく。
 価格ありきのみでは、地域のコミュニティも生まれないし、品質説明もないので、売る方は価格しか頼れなくなっている。買う方も、低品質のものばかり見せられて、見る目も養われなくなっている。

残ったものは、昔ながらの地域の商店がなり、シャッター街になった商店街と、大型店が撤退した跡地。
 昔から人の共生する知恵として、先駆者を立てる・相手を尊重する・商売と言えども過度な競争をしないという一線があったと思う。
今の子供たちは、加減を知らないから、喧嘩も徹底してやってしまい、死に至ることが多くなってきたと言うが、この頃は自己満足のためには加減をしらない商売人も増えてきたのではないか。
 「もう、商品の供給は十分に行き届いていますよ。これからは、本当に魅力ある商品をお願いします」

 - 社会

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