イチロー
日本に一郎という名前の人物はたくさんいるが、イチローと言えば、知らない人も知っている。
現役生活23年。野球では驚異的な数字だし、それだけ経ってもこれほど名前が出る選手はざらにはいない。
彼が、アメリカの大リーグに移って、これほどまで活躍できるとは正直思っていなかった。
投手は、ちょっと変則だったり、投げ方が違うことで、相手が戸惑って、暫くはいい成績を残せることもあるかもしれないが、あの体格の違うアメリカで、打者が成績を残すのは並大抵のことではない。
それが、なんと日米通算記録で、タイカップを抜き、安打数第一位のピートローズまで、あと50本余りとなった。
余程の体調の不良がない限り、今の調子だと間違いなく抜いて、一位になるだろう。
ヤフーニュースで、その時アメリカの国民はどう評価するかということについて触れていた。
結論は、通算だから、日本の記録は記録にならない。アメリカのメジャーの下の3Aでの記録みたいなものだと思っていると書いてあった。つまりアメリカと日本の野球はレベルが違うと言うのだ。
しかし、そうだろうか。
イチローがアメリカに来たのは、絶好調の時で、その後は徐々に年と共に衰えていくのが当たり前だが、日本にいた時より安打数は多くなった。現役年数も多くなった。
それに、野茂以来、日本の投手がアメリカで立派に通用しているし、大リーガーの平均レベルの選手が、日本に来て大活躍している訳でもなく、それほどのレベルの差は感じない。
逆に、イチローが初めからアメリカでやっていたら、1年間の試合数は日本の130試合に比べ、30試合近くも多いのだから、その分安打数は多いはず。
実際、打率は落ちているものの、安打数は大リーグでの方が多い。
そうすると、日本いた年数で30試合多く出場したとすれば、少なく見ても200本以上は多くなる計算だから、とっくにピートローズを抜いて世界一になっていてもおかしくないわけだ。
まあ、人の評価だから、とやかく言う必要もないが、誰が考えても、イチローの日本での活躍が、日本のレベルが低いからと言うのであれば、アメリカでこれだけの数字を出すということと矛盾する。
他の記録と違い、野球でこれだけの年数、これだけの記録を作るには、卓越した身体の管理能力と精神力が必要だ。
我々、失礼、私のような酒や色気で簡単によろめくような精神では、まずありえない偉業だ!
もうすぐ、プロ野球での安打世界一!その時世界はどう取り上げるのだろう。