762 ピンチをチャンスに
今日は、約1か月振りの教育委員会。今週は抗がん剤連続投与の2週目、それも、従来からすると投与から4日目と最悪の日にあたるので、ちゃんと出席して役目を果たせるか心配していたが、想定外に体調はいい。もちろん、正常とは言わないが、以前の辛さから考えると気分は上々。これで、睡眠不足が解決すれば、血糖値はインスリン注射で調節できるので、ほぼ、平常に近い生活行動ができる。ただ、体重が10㎏減ったまま戻らないので、体力を使った後の疲れが厳しい。徐々に食事と運動で体力を付けて行くしかないだろう。本当は昨日、ゴルフ愛好会の予定日だったので、参加したかったのだが、その血糖値の上昇と貧血を発生した場合、仲間に迷惑をかけると思い遠慮した。
とにかく、今日の委員会は、小中学校の再開の報告と、今後の授業時間や体育会開催などの方向性。加えて、コロナ対策として取り上げられていた家庭でのタブレット教育の推進と取組状況。八女市は、児童の教育には、かなり力を入れており、早くからパソコンを使った授業や、家庭でのネット教育を推進してきたために、今回の全生徒に普及させる取り組みも他に先駆けて推進できる。何事も早めに準備をしておけば、実際に進める時に素早くスムーズにできるのは、何事にも共通する事。
今回のコロナ自粛で、多くの会社や個人事業者が、未曽有の難題を突き付けられた。店を開けるな。外出するな。店に行くな。早く閉めろ。こんな中で商売が出来るはずがない。店を閉めて赤字。開けても赤字。多少の支援はあったとしても、その自粛要請に、良く応えたものだと思う。世界もそうかもしれないが、日本人は特に、道徳や調和、他人への迷惑というものを重んじる。相当な不安と苦しさの中での2か月だったと思う。
そんなピンチの中でも、その間に新しい行き方や工夫をしている事業主も少なくない。私は、昨日店を再開したというので、頼まれていた絵を少しでも早く届けたいと、カミ様を伴って夕食を食べにいった。とても美味しいスペイン料理の店なのだが、やはり、まだ客は私達夫婦だけ。この自粛慣れというか、不安というものが払拭されるには少なくとも、これから最低1か月はかかるだろう。政府や自治体も、解除されても、引き続き自粛を続けて欲しいと呼び掛けるのだから、当然だろう。それは理解するが、経済無くして、病気の予防も治療も出来ないのも間違いない。経済あってこその支援金、補助金である。
絵は、思っていた以上に喜んでくれて、絵を描く意義が確信できて良かったが、その店でも、この閉店期間中に、新しい模索をしていた。テイクアウトも引き続き続けることに加え、新しくケーキ作りに取り組む計画と言って、試作品を出してくれた。手作り感のある、この店だけのチーズケーキ。ただ、飲食店と菓子店は営業許可や制作場所を別にする必要があり、それに対する投資が必要になる。しかし、これこそが我が国が進めようとする商売の方向性なのだから、補助金や借入のバックアップはあるはず。おそらく、他の店でも、今回の災難を転換や展開のチャンスとして取り組んでいるところがあるだろう。
私も、今から30年ほど前に、会社の柱であって、当時の生産額割合が全体の7割近くを占めていた、たけのこ・みかん缶詰が、農業生産り変遷・台風被害・中国からの大量輸入という3つの要素による災難と言うべき事態に、その後のことを考えて、柱を分散して、そういう事態の影響リスクを避けるために、思い切って、従来の商品を縮小し、数年かけて、それまで無かったフルーツゼリーやミックスフルーツ、おかずになる缶詰などの開発を行った。そのお陰で、同業他社に先駆けて、業態の変革を行い、その後の業績安定に繋がった。まさに、ピンチがチャンスになり、必要が変革の母になった。
災難は、予期せずにやってくる。それは自然災害でも人災でも。それをどう受け止めて、どう考えて、知恵と忍耐と団結で乗り越えてこそ、店や事業の体力が付いて、そのノウハウで土台が太くなれば、災害に強い体質になって更なる成長に結びつくはず。もしも、今まで何も無く、順調に来ていたならば、その方が奇跡だったと思っていい。危機にあったことで、変革または進歩できると喜べる結果になれば、事業主としても一皮剥けたことになる(笑)
関連記事
- PREV
- 761 家族応援団
- NEXT
- 763 コロナ後の明暗