565 2つの当然の結末
まず1つ。我が国は、政府主導の賃上げや労働時間短縮が進んでいる。
前にも、書いたように、働く側にとっては、働く時間が少なくなって、給料が高くなれば、こんなに有難いことは無い。
ただ、政府の目的は、人気取りのための政策で、その行く末がどうなるか分かっているはずなのに、あとは次の政権が何とかするだろうと考えているとしか思えない。
誰がどう考えても、労働時間を減らして賃金を上げれば、企業は生産性が低下してコストが上昇し、製品や工事単価を上げなければ、利益が減るばかり。
そうなると設備投資や拡張も出来ない、雇用も抑制することになり、国の税収も減ることになる。
それを現実に、実証している国がある。
隣の国、韓国だ。文政権は、国策で強制的に10%以上の賃上げを行い、労働時間も短縮して労働者の支持を集めた。
しかし、その結果、各企業が投資や雇用を抑制、削減したことで、今、韓国の経済はガタガタになっている。
そのために、矛先を日本にむけようと画策しているのも、まんざらガセネタでも無いような気がするけど。うーん、それはゲスの勘繰りですね。
しかし、それがまた、相互の観光往来を阻害して、更なる悪影響が出て、益々経済が落ち込む事態になろうとしている。
その2。中国の少子化政策。
子供は、夫婦に1人だけという「1人っ子政策」を30年続けて、ようやく、その失敗に気付いて、2人政策、更にあわてて3人もいいよと修正している。
ところが、子供を2人も3人も作っていいと許可したのに、一向に増えない。
1つは、丁度結婚して子供を作る年代の夫婦が、その1人っ子政策が始まった世代で、そもそも結婚する人数が少ない。
また、少子化に慣れてしまい、その方が生活も楽だということが浸透して、子供を1人しか作らなくなってしまった。
中国指導部は、1人っ子政策を取っても、地方では労働力不足や将来不安で子供が欲しい夫婦が、戸籍に入れない子供を、ある程度作るだろうと思っていたようだ。
数年前までは、中国の経済成長で、このまま行くと、国民総生産額は、国民数が多いだけ、中国が、いずれ、アメリカを抜いて、世界一になると予測されていた。
しかし、今の予想では、ピーク14億の国民数は半分近くまで減り、仮に一時期世界一になっても、アメリカにすぐ逆転されるという予測が出ている。
それどころか、日本以上に極端な少子高齢化が進み、社会保障が崩壊する可能性がある。
そうなると、国費を今のように軍事費に投入できず、弱体化するか、北朝鮮化するしかない。
政治とは、難しいものだ。
雇用や賃金、出生や寿命、人の出入り、気質や趣向の変化、気候変動、農林水産業の将来、企業動向、治安、機械設備の進化、海外の動向、資源問題、全てのことを考慮して、5年先10年先、100年先のことを考えて舵取りをしなければならない。
これからの政治家には、当然その資質が求められるが。。。。
とにかく、政治は正道を行くこと。邪道に走れば、しっぺ返しが来るのも当然の結末。
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