555 ガソリン価格
ガソリンの価格が急上昇している。
つい、この間まで150円そこそこだったのが、160円。消費税2%どころの値上がりではない。
なぜ今上がるのか。
確かに、アメリカの制裁でイランの石油の輸出が制限され、アラブ諸国の政情不安もあり、その上、円安なども加わって、一時原油相場が上がっていたが、それも思惑であり、実際の需要供給相場ではなかった。そして、現在は状況が変わっている。
イラン以外の産油国は、安定して産出しているし、何といっても、アメリカのシェールオイルと言われる、従来の油田に頼らない、新たな抽出原油の産出量が伸び、今や、世界一の産油国は、サウジアラビアではなくもアメリカになった。
世界全体の供給量は、ここ数年増加しており、逆に中国など、急成長して来たアジア諸国の使用量は、景気の減速で落ち着いているため、原油相場は下がり気味なのだ。
上がっている理由は、その前の上がった時に仕入れた原油による石油製品が、今供給されているために上がっている。つまりタイムラグというやつで、時間がずれている。
ということは、それほど待たずに、再びガソリン価格は下がるということ。
年内は、高い水準で行くかもしれないが、間違いなく下がるはず。
長期的に見ても、あの石油消費大国の中国の使用量が減少し、供給量も増え、代替エネルギーも思った以上に進んでいるし、企業では省エネが進み、車もハイブリッドや電気自動車が増えていく。特に、その中国が電気自動車を推進している。
需要供給のバランスが変われば、当然価格は下がる。円安もいつまでもは続かないだろう。
もう、安い原油が入ってくる。それを正直に還元してくれればだが。笑
それにしても、先般から九電が太陽光発電の電力購入を制限したが、今まで、進めてきた自然型電力への転換政策はどうなったのか。
全国で作られている、火力や原発以外の、自然利用の電力量は、思った以上に大きくなり、原発に匹敵するまでになったらしい。
ただ、政府の読みが甘く、導入推進策として、買取価格を高くしてしまったために、電力会社の負担が想定以上に大きくなってしまった。
あわてて、買取価格を下げたり制限したりしているが、一体、どういう方向に持って行こうとしているのか、分からない。
確かに、火力や原発が安定しているし、現在時点のコストは安いかも知れないが、これだけ自然エネルギーで賄えるという事実がわかった以上、リスクとコストのどちらを選ぶのか、どんなバランスにするのか、きちんと提案して、改めて民意を問うべきではないだろうか。
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