鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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553 携帯電話の通話料金

      2018/10/23

 先週だったか、菅官房長官が、消費税増税に関連して、携帯電話各社に通話料金の値下げ要望を投げかけていた。
 確かに、日本の通話料金は高いと言われるし、通話だけでなく、他の有料機能も使用していることもあるだろうが、国内の成人1人当たり月額平均は1万円は近いのではないか。
 通話料金に限ると、月額5千円程度らしい。
携帯が普及したことで、他の消費にも少なからずマイナスの影響を与えている。
 月額1万円と言えば、一家の食費の4分の1に近い額が、形のないものに使われているということだ。それも家族4人が持っていれば、一家の食費並みということになる。

 日本の場合、アンテナを設置するための土地や材料工賃が高いと言うが、実際、ソフトバンクなどの携帯電話会社の利益が、他の業界より、ずば抜けて多いという事は、それだけ儲かっているということ。つまり、使用者から必要以上の料金を取っているということになる。

 発売初期の場合は、当然、初期投資が必要で、使用者がまだ少なければ、そりだけ割高になるが、使用者が増えれば、当然安くできるのは当たり前の原理。
 仮に、利用者が当初1万人くらいから始まり、それが100万人になれば、極端に言えば料金は100分の1になっていいことになる。
 もちろん、1万人では採算が取れない。100万人でトントンだとしても、それが、今は恐らく最低でも日本の人口の6割、3社で6000万人は超えているはず。

 通話料だけで計算すると、月額5千円として、携帯会社のソフトバンク、ドコモ、KDDI、この3社に毎月自動的に3000億円が、集金の手間も要らず、入金されることになる。
 この手の商売は、売上が10倍になっても、基本コストは2倍にもならないものだ。
1人、月払い1万円だと考えると、通信以外のゲーム会社や有料機能などに別に毎月3000億円が流れて込んでいるということになる。ゲーム会社も多額の利益を出しいてるのが納得できる。
 いずれも無形のもの。この金額が、有形の物品購入に充てられたら、相当、景気に好影響となるだろう。

 アメリカなど、海外の料金と比較すると2倍近いというのが本当かどうかは確かめたことはないが、携帯通信会社の利益率が約20%と、他産業の優良企業の6%と比較して突出しているのは事実。
 電話器自体も、これだけ増えれば、相当安くできるはずなのに、ちょっとした機能の追加や変更で、高い価格を維持している。
 高い価格なのに、使用料に組み込むのが、その価格を感じさせないマジックのようだ。
それらを総括すると、菅さんの言う、料金4割値下げは、十分可能な水準。

 もちろん、使用者が、それだけの価値感を納得して、高い料金でも使用しているというのだから、それで高い利益を上げるのは道理に反したことではないが、通信会社の場合、認可制であり、国の財産ともいえる電波を利用して、しかも、長く3社だけで独占している。
 本来なら、儲かる商売には、参入する会社が多くなり、自然と価格も適正になっていくのだが、新規参入が難しい分野なので、高止まりしてしまった。

 そのことを考えれば、それだけコストが割安になり、過剰な利益が出るようになったら、自主的に是正して、使用者に還元するのが、それまで儲けさせてもらった企業としての商道徳ではないか。
 今まで、誰も声を上げなかったのは、「携帯が無くてはならないものという感覚」を人質に取られていたのではないか。
 それとも、対面販売では無いから、文句の言いようがないからか。

 つい、今月の初めまで、30度を超えていた気温が、急速に下がって、部屋の中は日中でも寒いくらいになった。
 日の入りも早くなり、それだけ飲む時間が長くなる。辛いことだ。笑
今が、一番いい季節だろう。それも、あっと言う間に過ぎていく。
 行楽のシーズン。今しか出来ないことをしておこう。

 - 政治経済, 社会, 経営

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