鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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546 吉野家の赤字

   

 吉野家と言えば、牛丼チェーンの元祖。日本だけでなく、海外にも進出している。
サラリーマンの味方。私も過去に2度だけ食べたことがある。
 一度は、息子と2人で、ロスアンジェルスに行った時、夜中に腹減って食べに行ったのと、
日本でも一度入った記憶があるが、その時は、米の味が今一つで、それから10年以上行ってないが、恐らく、米の味も良くなっているだろう。
 吉野家は、随分前にも一度経営危機に陥って、どこかのテコ入れで立ち直ったという記憶があるが、飲食チェーンは、何年かに一度の割合で危機に瀕する傾向にあるようだ。
 業態が拡大すると、創業者の目が行き届かなくなったり、思想が伝わらなくなったりするのは確かだ。

 今回の赤字の要因は、人件費の膨張が原因らしい。
とにかく、急速な人手不足による人件費の高騰。おまけに、広告会社の過労自殺死に端を発した行政による残業時間規制が響いて、夜間営業も難しくなっている。
 もちろん、自ら過当競争を引き起こし、コストに見合った価格設定をしてこなかったことも赤字転落の要因だろう。
 飲食業界は、アルバイトの活用などで、社会保険負担を免れたり、一般企業より労働コストを低く抑えてきた経緯がある。それも難しくなった。

 その人手不足に対する対応策が、色んな所で進んでいる。
工場のロボット化などは、それ以前からのことだが、ホテルの接客ロボットや、コンビニの無人レジやスーパーの自動支払い。ICを利用した自動化がドンドン進む。

 現在は、もちろん人手不足なのだが、省力化は想像以上に進んでいくし、外国人労働者や留学生のアルバイトも倍々ゲームで増えてくれば、もしかしたら5年後10年後には、人余りが起きる可能性もゼロではない。
 そのためには、やはり当面、外国人実習生や労働者にしても期限付き制度でやっておいた方が、国内の労働需給リスク上、いいだろう。
 とにもかくにも、このICの進化によって、今までは考えられなかったような、繊細な仕事も機械化、無人化できるようになってきた。
 やがて、スタッフがいないコンビニやスーパー、銀行が出来るかもしれない。
運転手不足が著しい配送事業も、幹線道路は自動運転、コンビニなどで受取りなどの方式や、地方でも、住居自体がコンパクトに集合したスマートタウンのように生まれ変わる時代が来るのかも知れない。
 そうすれば、配送もずっと合理化できるし、過疎化対応のコミュニティも出来る。

 台風25号も、久しぶりに嫌なコースを通ると思ったが、幸い韓国寄りのコースとなり、ここ福岡県南部では、何事もなく過ぎつつある。これが50㎞南東を通ったら、全く違っていただろう。心配なのは、鳥取の梨と青森のリンゴ。

 - 社会, 経営

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