鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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規則・法律の矛盾

   

 世の中の事象は多様だ。
人の考え方や生き方、仕事でも同じ業種でも内容はそれぞれに違う。住む環境も違えば、家族構成も、飼っているペットも違う。収入も違うし趣味も違う。
 そういう多種多様の社会の管理をするのが政府であり、官公庁の役人ということになる。

 そんな中で、とにかく社会でも事業でも、私生活においても、何と規則が多いことか。
まずは、道路交通法から、労働基準法、税法、何とか取締法などなど。
 そこで、法律のことをネットでちょっと調べてみると、法律は6法と言われる、「憲法・民法・商法・刑法・刑事訴訟法・民事訴訟法」に分かれ、その法律の数は1700から1800くらいあるらしい。「から「」とか」「らしい」と言うほど、はっきり分からないくらい多いと言うことらしい。
 また、法律は公法と私法に大別し、公法は国と国民との間で決めた法律。私法は国民と国民の間の決め事と言うことも分かった。

 しかし、それはあくまでも、法律という括りのものであって、それ以外に法律と同じ縛りをもつものが法令と呼ばれるもので、この数はそんなものじゃないという。道路交通法とか労働基準法とか、県や市の条例なども法律に準ずるもので、罰則や罰金が科せられる。
 
 そもそも、なんでこんなに法律や規則が多いかというと、多様な世の中の、いろんな事件事案に対応できない官公庁が、規制をしやすいように作ったものだ。
 例えば、道が少し狭いと、技術的なことも人による差も、その道の混み具合なども関係なくとにかく事故を抑えるために40キロ規制にしてしまえと。
 40キロを30キロと、そのハードルを高くすれば、当然違反者は多くなる。
 例えば、会社でも社員と家庭的にうまくやっている会社もあれば、悪質な会社もあるが、個別に把握、監督できないので、一律の法規を作ってしまう。その規則ができたことで、ちゃんとやっていた会社までギクシャクなってしまうこともある。
 きっと、周りには矛盾だらけの法律や規則があるはず、だけど一度作った法律は、なかなか変わったり無くなったりしない。
 官公庁にとつて、法令は「葵の御紋」なのだ。
結局は、担当監督者の責任において、個別の判断ができないからだ。

 今回のテロ防止法も同じことが言える。人の自由度よりも、抑制しやすい法律を作って規制する。
 逆の場合もある。生活保護法など、過剰な保護制度が働ける人を働かないようにしてしまったり、貧しくてもプライドを持って頑張っている人より優遇されたり、これも、個別対応が出来ないので、とりあえず文句が出ないような形にしておこうとした結末だ。
 共生の中では、秩序を守るために、ある程度の決まり事や罰則を作っていくことは、やむを得ないことだが、それが行き過ぎると、本来自由に生きる権利を持った国民が、自分たちで自身を縛っていくことになりかねない。

 今の法律の中では、例え、納得出来ないことがあり、それに異を唱えても、どうにもならない。それを是正する立場の議員も公務員も、事なかれ主義に染まっている、、ように思える。
 選挙区の挨拶回りばかりしている議員。その日暮らしの差し障りない仕事に明け暮れる公務員。あなたは違うと思いたい。
 もちろん、それでも関係ないと、相変わらずの義理や私欲の投票をする選挙民や無投票を決め込む人も、国民として職務怠慢。

 話は飛び飛びになったが、本来、国民が平等に安全に平和に、精神的に豊かな生活をするための決め事が法律法令。違反者を増やすためのものであってはならない。
「過ぎたるは及ばざるが如し」とならないように。

 - 政治経済, 社会, 雑記

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