食糧危機
恐らく、こう書いても現状ではピンと来ない。
実際、殆どの国ではスーパーに者があふれ、レストランなどの食べ残しが問題になっている。
アフリカの一部の国などで食糧難で飢餓する子供がいると言っても、遠い国のことだ。
今朝の日経に、バナナや小麦の価格が高騰しているという記事があった。サラダオイルなども上がっている。ただ、スーパーなどが売れ行きが鈍るのを懸念して、値上げ幅を抑えている状況。
高騰の原因が、近年の気象変化。特に夏の干ばつが激しくなって収穫量が大きく落ち込んでいるという。
これは、私の身近でも実感として、ここ数年感じていること。
昨年は、長崎が産地のびわが大寒波で全滅した。夏ミカンやデコポンなどの果実も凍結被害を受けた。今年は、日本一の産地、八女のたけのこが、やはり猛暑干ばつの影響で生産量は半減した。
もともと、アフリカのように暑くて雨が少ない地域では作物が育たない。
今、目に見えない温暖化はジワジワと進んで、波状寒波や異常高温という形で、作物の生育に大きな影響を及ぼし始めている。
1年1年の変化はさほど感じないかもしれないが、ここ数年の間に、過去になかったような変化、よく言われる「観測史上初めて」という言葉を耳にするようになった。
恐らく、100年も経てば、日本がタイやベトナムのような気候になり、その後100年でアフリカのようになるかもしれない。
人間は、その賢い対応能力や人工知能を使って、海水を真水に変えたり、耐熱性のある家屋や衣服を開発したり、自宅で仕事をして、暑い工場はロボットがというような進化をするのかもしれないが、食料は、工場栽培のような規模では賄えない。
もしかすると、小さいカプセルで生命や健康を維持できるようになるかもしれないが、それはそれで食の楽しみを放棄することになる。
バックやブランド時計もいいが、私たちは、毎日食べているものの栽培や実態に対して、もっと関心を持ってもいいのではないかと思う今日この頃。
とにかく、地球の人口は少なくとも、今の1.5倍になり、農業人口は半減すると言われているのだから。