鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

   

 なかなか夢を見ても、その中身を思い出せない。
先週、相互に友好関係にある同業他社との、製造面での相互協力を図るため、工場長を伴って福島の会社を訪問した。その前の週に、先方からも来てもらい、見学や情報交換などを行っていた。
 八女から福岡空港、羽田、東北新幹線を乗り継いで、8時に出発して福島到着が午後3時半だから、約7時間半。
 そのまま、工場を見学させてもらい、工場幹部の皆さんと会食。
翌日も見学と、意見交換会を予定していたので、早めに切り上げて休むことにした。
 ところが、普段が12時近くに寝ているので、9時過ぎに寝てみたが、そろそろかなと起きたのが、まだ夜中の12時。お酒は結構飲んだけど、既に醒めている。
 それから、なかなか寝付かない。
その日の見学や話から、工場の改善や改造の計画を考え出したら、いつの間にか4時になっている。こりゃ、翌日にまずいと思って、無理やり寝ようとするが、これがなかなか難しい。
 それでも、夢を見たから少しは寝たのだろう。

その夢が面白い。
 ある日、娘が婚約者を連れてきた。50歳の大学教授だと言うが、娘もいい歳だからと、家族は納得気味。
 私は、我が家の、今は放置している畑でゴルフを始めた。ボールは何とみかんだ。
婚約者も一緒にやるようだ。
 初球を打ったら、木の枝に打ち込んだ。行ってみると、みかんがセミに変わっている。しょうがないから、木の枝に引っかかっているセミを打ったら、コース外に飛んでロストボール。
 家族は、少し離れた場所で、シートを広げてお弁当の用意をしているようだ。

 場面は、変わって、我が家の居間に移り、家族と婚約者がくつろいでテレビを見ている。
私は、ちょっと外の空気を吸おうと散歩に出た。
 婚約者の車が止まっているが、キャデラックのようなアメ車のドアの外側にドアのようなカバーが付いてて、そこにコートが引っかかっている。それを押し込んでいると、近所のおばさんたちが不思議そうな顔で行き過ぎる。

 暫くして、家に戻ろうとすると家が見当たらない。西欧の洋館みたいな家が石垣の上に並び完全にイタリアかスペインの風情だ。
 周辺を探していると、見覚えのある楠の大木を見つけた。
この木は、間違いなく我が家に寄りかかっていた木だと、よくよく見ると、古ぼけた我が家の姿が残っている。白い壁は一部剥げて、屋根には落ち葉が積り、草が生えている。
 石段を登って、我が家の窓から中を除くと、なんと、西欧のドレスを着た、母や妻たちが、造花を作っている。しかも、彼女たちは生きていない、つまり幽霊ということになる。
 それだけ、散歩している間に年月が過ぎてしまったのだと気づく、そうなると、私も実は幽霊だと気づいた。
 それなら、仕方ない、このまま幽霊として生きようと観念した。そういう夢だった。

 - 雑記

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